ヴィーナスの男、マルスの女

Men Are Now From Venus, Women From Mars | Love, Dating and Relationships | Singles Survey | LiveScience
By Stephanie Pappas, LiveScience Senior Writer
posted: 04 February 2011 01:59 pm ET

ロマンスストーリーと現実とを比べてみると…。アメリカ人の独身の男女を対象にした最近の調査では、男性は赤ちゃんを欲しがり夫婦の関わり合いを望むのに対し、女性は夫婦の関係からは離れていたがることが多いことが明らかになった。



出会い系サイトのMatch.comが依頼しニューヨークのBinghamton大学が一部引き受けたこの調査は21歳から65歳程度までの全米を代表したサンプルに尋ねたものだ。両性の関係に関して根底的な社会的変化の影響が見て取れる、とRutgers大学の生物人類学者でありMatch.comの主任科学アドバイザー、ヘレン・フィッシャーは言う。


産業革命の始まった時から男性と女性は経済的平等を培ってきました。」フィッシャーはLiveScienceに語る。「しかし今は、男性の愛情と夫婦参画への関心、女性の独立を保っていくことへの関心が優勢です。」


おひとりさま


このインターネットベースの調査は全国から集まった5200人の成人(Match.comのデータベースからではない)の参加で幕を閉じた。人々の関係と好みに関しての100以上の質問をした。独身者はアメリカの国勢調査のデータをもとに選定されたので、地方在住者と都市在住者、若年者と老年者、同性愛者と異性愛者、の比率は全人口に対する比率と等しい。


この調査により性ごとの固定観念はいくつも捨て去られた、とフィッシャーは言う。18歳未満で現在子供を持たない人々の中で男性の24パーセントは子供が欲しいと答え、対して女性では15パーセントだった。男性の場合、硬派で早い人も多かった:男性の54パーセントは一目ぼれを経験したことがあると答え、女性では41パーセントにとどまった。


独身者のかなり多くは性の役割については比較的現代的な考えを持っている。男性よりも女性が育児をすべきか、という質問に対して、49パーセントの女性は否定し、男性の場合では38パーセントだった。


「女性は一人になれる空間を欲しがっていて、自分だけの銀行口座を持ちたいと考え、女性同士で一晩中遊びたく、休暇には夫抜きで出かけたいようです。」とフィッシャー。


新しい独身時代


調査でこんなこともわかった。独身でいるというのは以前とは違うようだ。21歳から34歳までの独身の人々では、男女ともに62パーセントが結婚したいと答え、9パーセントはしたくないと答え、29パーセントはまだわからないと答えた。結婚に対する相反する気持ちを明らかにした、以前の国の調査を反映している。


1950年代や1960年代からすると途轍もない変化だ、とステファニー・クーンツは言う。彼女はワシントン州エバーグリーンステート大学の社会歴史学者であり、『A Strange Stirring: The Feminine Mystique and American Women at the Dawn of the 1960s』(Basic Books社、2011年1月)の著者だ。


「平均的な女性は20歳までに結婚し、もし24歳を過ぎても結婚しないと、その人は結婚することはなかった、そういう年代です。」この調査の分析に携わったクーンツはLiveScienceに語った。「25歳を過ぎても独身でいる人は、異常者で、精神が病んでいて、性的に適応障害になっているとみなされました。」


クーンツいわく、「現在では、独り身の汚名は晴らされ、結婚と再婚は昔の人々に比べると格段に簡単になりました。結果として、人々は結婚をやはり望みますが、その緊急性はそれほど感じていないようです。」


「ベティ―・フリーダンが1963年にその著書『The Feminine Mystique, a touchstone of the feminist movement』を書いたとき、彼女はこのように予言しました。女性がもっと職業に就き、男性が家族生活で苦楽を共にすることができるようになったとき、結婚というものは好くなり、男女関係も、たとえ結婚しないとしても、好くなるであろう。」とクーンツは言う。「私は、このことはこの投票の中に見出せると思いますよ。」


ダブルスタンダード


婚前交渉を行った女性には性的関係を大事なものだとはみなされなかったという性のダブルスタンダードも風化した、とクーンツは言う。独身者の77パーセントが婚前交渉を認めているということが分かった。40パーセントは単発の付き合いとセックスフレンドの両方を認めている一方で、29パーセントは一夜の関係を否定している。独身者の半分強(54パーセント)が一夜の関係を持ち、また35パーセントは一夜の関係の後も性的関係につながったという。


一夜の情のみがそれ以上の何かに発展しうる関係ではない。男も女も、35パーセントが、最初は気にならなかった相手と恋に落ちたと答えた。


人々が愛に何を求めるかというのも変化した、とフィッシャーは言う。偏見は衰退している。相手の民族的背景を調べることは必須かとても重要と答えたのは男性で20パーセント、女性で29パーセントだけだった。同様に、相手の宗教的背景を調べることは重要だと答えたのは男性で17パーセント、女性で28パーセントだけだった。(対照的に、独身者の69パーセントが貞節は性的関係には必須だと答えた。)


フィッシャーいわく、調査の作成者は、独身者の考え方について長期的なデータを捉えるためにこの研究を再施行しようと現在動いているそうだ。


「私たちは情愛の関係を再定義しようとしているのです。傾向の変化を見るのはとても興味深いでしょうね。」とフィッシャーは言った。